鋼管杭のある風景技術資料

鋼矢板の規格

日本国内の鋼矢板は、JIS A 5523(溶接用熱間圧延鋼矢板)、または JIS A 5528(熱間圧延鋼矢板)の規格に基づいて製造されています。

JIS A 5523(溶接用熱間圧延鋼矢板)

昭和58年の日本海中部地震や平成5年の釧路沖地震での鋼矢板の折損事例をきっかけに2000年に制定された新しい規格です。下記のような規定が盛り込まれています。

  • (1)溶接性の改善     ⇒ 炭素当量の規定
  • (2)ぜい(脆)性破壊の抑制 ⇒ シャルピー衝撃値の規定
  • (3)ひずみ時効劣化の抑制 ⇒ 窒素含有量の規定
JIS A 5528(熱間圧延鋼矢板)

昭和42年に制定された従来の熱間圧延鋼矢板のJIS規格で、2006年に一部改訂されています。

■鋼矢板の化学成分および機械的性質

下表に化学成分および機械的性質を示します。

[化学成分]
規格
種類の記号
化学成分(%)
炭素当量
Ceq.(%)
C
Si
Mn
P
S
フリー窒素
JIS A5523
SYW295
0.18以下
0.55以下
1.50以下
0.04以下
0.04以下
0.0060以下
0.44以下
SYW390
0.18以下
0.55以下
1.50以下
0.04以下
0.04以下
0.0060以下
0.46以下
JIS A5528
SY295
0.04以下
0.04以下
SY390
0.04以下
0.04以下
[註] 炭素当量Ceq(%)=C+Mn/6+Si/24+Ni/40+Cr/5+Mo/4+V/14
[機械的性質]
規格
種類の記号
降伏点又は耐力
(N/mm2)
引張強さ
(N/mm2)
伸び(%)
シャルピー・
吸収エネルギー(J)
1A号又は4号試験片
JIS A5523
SYW295
295以上
490以上
17以上
43以上
SYW390
390以上
540以上
15以上
43以上
JIS A5528
SY295
295以上
490以上
17以上
SY390
390以上
540以上
15以上