鋼管矢板基礎に適用される鋼管矢板は、製造面からは製造時の溶接歪みによる変形、現場溶接時の目違いおよび取扱い性や運搬性を考慮する必要があります。JIS A 5530(鋼管矢板)では、これらを考慮してt/D(板厚と鋼管矢板外径の比)≧1.1%を提案しています。また、施工面からの各工法のt/D(板厚と鋼管矢板外径の比)の比較以下に示します。
各工法毎のt/D(板厚と鋼管矢板外径の比)の比較 注)出典は下記参照
| 杭工法 | 鋼管矢板外径 | t/D(板厚と鋼管矢板外径の比) 並びに板厚目安 |
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| 打込み杭工法 | 打撃工法 | Φ1,000超え | 1.1%以上 |
| Φ1,000以下 | 1.4%以上 | ||
| 振動工法 | - | 1.4%以上、最小板厚9mm以上 | |
| 埋込み杭工法 | 中堀り杭工法 | - | 1.1以上かつ9mm以上 |
打込み杭工法で打撃工法により施工する鋼管矢板の場合、杭頭部の座屈の影響および施工時の変形による目違い等を考慮し、Φ1,000mm超えのときは1.1%以上、Φ1,000mm以下のときは1.4%以上を推奨しています。これは、従来設計上から要求される最小板厚にて鋼管矢板の仕様を選定した場合、杭頭部に補強バンドを施していましたが、補強バンドにより応力集中が生じ有害な効果を与えるとの研究成果が発表されています。振動工法についても、打撃工法と同様の考え方を目安としています。
また、埋込み杭工法については、施工時に偏打等による座屈のおそれがないことから、1.1%以上かつ9mm以上が目安となります。
<出典>
①(社)日本道路協会 道路橋示方書・同解説 Ⅳ下部構造編 平成14年3月
②(社)日本道路協会 鋼管矢板基礎設計施工便覧 平成9年12月
③鋼管杭協会 鋼管杭・鋼管矢板 バイブロハンマ工法-その設計と施工- 平成19年3月
④鋼管杭協会 鋼管矢板基礎Q&A(改定版) 平成17年3月